沈黙が続いた1on1のあと、私は自分の「質問の引き出し」を数えてみた
1on1のたびに「特にないです」で終わる沈黙。ある課長は自分の質問の引き出しを数えてみた。たった3パターン。そこから6テーマ30の質問を試したところ、部下が自分から話し始めた。沈黙を変えたのは"聞き方"ではなく"問いの種類"だった。すぐに使えるテーマ別の質問リスト。
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「1on1で何を話せばいいかわからない」
マネージャーになって初めての1on1。部下と向き合ったものの、話すことが思いつかない。沈黙が続いて気まずくなり、結局いつもの業務報告で終わってしまう。
そんな経験をしたことはないでしょうか。
1on1で話すことがないと感じるのは、あなただけではありません。特に初めてチームを持ったマネージャーにとって、「何を聞けばいいのか」は最大の悩みのひとつです。
実は、1on1がうまくいかない原因の多くは「質問の引き出しが少ない」こと。適切な質問さえあれば、部下は自然と話し始めます。
この記事では、1on1ですぐに使えるテーマ別の質問を30個紹介します。すべてそのまま使える実践的な質問です。お気に入りをいくつかストックしておくだけで、1on1の質が大きく変わるはずです。
テーマ1:業務について(日々の仕事を把握する)
まずは取り組みやすいテーマから。業務の話は部下も答えやすく、1on1の導入として最適です。ただし、ここで終わると「進捗報告会」になるので注意しましょう。
Q1. 今週、一番力を入れた仕事は何ですか?
Q2. 仕事を進める上で、障害になっていることはありますか?
Q3. 今の業務量は、自分にとってちょうどいいと感じますか?
Q4. もっと効率化できそうだなと思っている業務はありますか?
Q5. 今取り組んでいる仕事の中で、一番やりがいを感じるのはどれですか?
使い方のコツ: 業務の「事実」だけでなく、「どう感じているか」まで聞くのがポイントです。Q5のように感情に触れる質問を混ぜることで、単なる報告会から対話に変わります。
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テーマ2:成長について(スキルアップを支援する)
部下の成長意欲を引き出すテーマです。「何を学びたいか」を聞くことで、部下自身が自分のキャリアを考えるきっかけにもなります。
Q6. 最近、新しく学んだことや気づいたことはありますか?
Q7. 今の仕事で、もっと伸ばしたいスキルはありますか?
Q8. 挑戦してみたいけど、まだ手を出せていないことはありますか?
Q9. この1ヶ月で、自分が成長したと感じるポイントはありますか?
Q10. 私(マネージャー)からどんなサポートがあると、成長につながりそうですか?
使い方のコツ: 成長の話題では、「答えが出なくても大丈夫」という空気をつくることが大切です。すぐに答えられなくても、「次回までに考えてみてね」でOK。プレッシャーをかけないようにしましょう。
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テーマ3:キャリアについて(将来の方向性を一緒に考える)
キャリアの質問は、信頼関係ができてから使うのが効果的です。月に1回程度、定期的に触れることで、部下が将来を前向きに考えられるようになります。
Q11. 1年後、どんな仕事をしていたいですか?
Q12. 今の仕事は、自分のキャリアにとってプラスになっていると思いますか?
Q13. 社内で「この人みたいになりたい」と思う人はいますか?それはなぜですか?
Q14. 将来やってみたい役割やポジションはありますか?
Q15. キャリアについて、不安に感じていることはありますか?
使い方のコツ: キャリアの質問で大切なのは、「正解を求めない」こと。部下が「まだわからない」と答えても、それを否定しないでください。「わからない」も立派な答えです。一緒に考える姿勢を見せることが、信頼につながります。
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テーマ4:関係性について(チーム内の人間関係を把握する)
人間関係の悩みは、離職理由の上位に常にランクインします。しかし、部下から自発的に相談されることは稀です。こちらから聞く仕組みが必要です。
Q16. チーム内で、コミュニケーションが取りやすいと感じる人は誰ですか?
Q17. 仕事で困ったとき、気軽に相談できる人はいますか?
Q18. チームの雰囲気について、率直にどう感じていますか?
Q19. 他のメンバーとの連携で、改善したいと思うことはありますか?
Q20. 私(マネージャー)とのコミュニケーションで、もっとこうしてほしいということはありますか?
使い方のコツ: 関係性の質問は、1on1の話すことがないときにこそ活きます。ストレートに「人間関係で悩みはある?」と聞くと構えてしまうので、Q16のようにポジティブな入り口から始めるのがおすすめです。Q20は勇気がいりますが、聞けると信頼関係が一段深まります。
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テーマ5:コンディションについて(心身の状態を確認する)
部下の体調やメンタルの変化は、パフォーマンスに直結します。しかし、本人からは言い出しにくいもの。定期的に確認する習慣をつけましょう。
Q21. 最近、睡眠はしっかり取れていますか?
組織のコミュニケーション、うまくいっていますか?
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Q22. 仕事のストレスは、自分で対処できる範囲ですか?
Q23. 今の仕事のペースは、無理なく続けられそうですか?
Q24. リフレッシュできる時間は確保できていますか?
Q25. 今の調子を10点満点で表すと何点くらいですか?
使い方のコツ: コンディションの質問は、評価とは無関係であることを明確にしましょう。「正直に答えてもらって大丈夫。評価には一切関係ないから」と伝えるだけで、部下の答え方が変わります。Q25のように数値化してもらうと、変化を追いやすくなります。
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テーマ6:チームについて(組織をより良くするヒントを得る)
部下はチームの「現場」を一番よく知っています。現場の声を吸い上げることで、マネージャーだけでは気づけない課題が見えてきます。
Q26. チームとして、もっとうまくやれそうだと感じることはありますか?
Q27. チームの会議やミーティングは、有意義だと感じますか?
Q28. 新しいメンバーが入ってきたら、このチームをどう紹介しますか?
Q29. チームで「これは続けたほうがいい」と思う習慣や文化はありますか?
Q30. もし何でも変えられるとしたら、チームのどこを変えたいですか?
使い方のコツ: チームの質問は、部下に「当事者意識」を持ってもらう効果もあります。Q30のような仮定の質問は、本音を引き出しやすいテクニック。「もし何でも変えられるとしたら」という前置きが、心理的なハードルを下げてくれます。
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1on1を深める3つのポイント
質問リストがあっても、聞き方を間違えると逆効果になります。1on1の質問を活かすための3つのポイントを押さえておきましょう。
ポイント1:質問を「詰問」にしない
「なぜできなかったの?」「どうしてそう思うの?」
「なぜ」で始まる質問は、詰められている印象を与えがちです。代わりに「何がきっかけでそう感じたの?」のように、「何」や「どう」で始まる質問を使いましょう。
同じ内容でも、聞き方ひとつで部下の受け取り方は大きく変わります。
ポイント2:沈黙を恐れない
質問した後、部下がすぐに答えないと不安になるかもしれません。でも、沈黙は「考えている時間」です。
焦って別の質問に切り替えたり、自分で答えを補ったりすると、部下は「考える必要がないんだ」と学習してしまいます。
5秒、10秒の沈黙は待ちましょう。部下が深く考えた末の言葉ほど、本音に近いものです。
ポイント3:聞いた後の「反応」が全てを決める
1on1で最も大切なのは、質問そのものではなく「部下が話した後のあなたの反応」です。
部下が勇気を出して本音を話したとき、否定したり、すぐにアドバイスしたりしていませんか?
まずは「話してくれてありがとう」。そして、相手の言葉を繰り返して受け止める。解決策はその後で十分です。
「この人に話してよかった」と思ってもらえたら、次の1on1はもっと深い対話になります。
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まとめ
1on1で何を話せばいいかわからないときは、この6つのテーマを思い出してください。
- 業務 — 日々の仕事の状況と気持ち
- 成長 — スキルアップの意欲と方向性
- キャリア — 将来の希望と不安
- 関係性 — チーム内の人間関係
- コンディション — 心身の健康状態
- チーム — 組織への意見と提案
30の質問すべてを毎回使う必要はありません。その日の部下の様子を見ながら、2〜3問をピックアップするだけで十分です。
大切なのは、質問の数ではなく、部下の言葉にどれだけ丁寧に耳を傾けられるか。
「話を聞いてもらえた」「自分のことを気にかけてくれている」
部下がそう感じられる1on1は、必ずチームの力になります。
まずは次の1on1で、この中から1つだけ試してみてください。
1on1の質が上がると、部下一人ひとりの思考特性や価値観が見えてきます。O2 CONNECTIVEは、120問の設問から個々の思考特性を分析し、一人ひとりに合った声かけや関わり方をAIがガイドします。「何を話すか」の先にある「どう伝えるか」まで、1on1をサポートします。
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