バラバラなチームをまとめる|明日から使える実践ワーク5選
メンバーそれぞれは優秀なのに、チームとしての成果が出ない。どこかよそよそしい空気が漂っている——個の力を組織の力に変えるには「場づくり」の設計が必要になる。明日の会議から試せる実践ワーク5選と、チームが今どの発展段階にいるかを見極めるポイント。
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「メンバーそれぞれは優秀なのに、チームとしての成果が出ない」「チーム内にどこかよそよそしい空気がある」――こうした課題を感じているリーダーは少なくありません。個の力を組織の力に変えるために必要なのがチームビルディングです。この記事では、チームビルディングの基本的な考え方から、明日からすぐに実践できる具体的なワークまでをご紹介します。
チームビルディングとは
チームビルディングとは、メンバー同士の信頼関係を築き、共通の目標に向かって協力できるチームをつくるための取り組みの総称です。単なるレクリエーションやイベントではなく、日常の業務の中で「このチームで一緒に働きたい」と思える関係性を構築するプロセス全体を指します。効果的なチームビルディングは、メンバーの多様な強みを活かし、チーム全体のパフォーマンスを個人の能力の総和以上に引き上げます。
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なぜ重要なのか
Googleが実施した「プロジェクト・アリストテレス」では、生産性の高いチームの最大の特徴は「心理的安全性」であることが明らかになりました。心理的安全性とは、チーム内で自分の意見や疑問を率直に言える雰囲気のことです。これはまさにチームビルディングによって育まれるものです。
日本生産性本部の調査によると、チームワークが良好な職場では、そうでない職場と比較して生産性が約20〜25%高いとされています。また、リクルートマネジメントソリューションズの調査では、チームの関係性に満足している社員の離職意向は、不満を持つ社員の約3分の1にとどまります。
特に従業員50名前後の企業では、1つのチームの機能不全が全社に波及しやすく、チームビルディングの巧拙が組織全体の成果を左右します。「忙しくてそんな余裕はない」と思うかもしれませんが、チームの土台をつくることは、結果的に最も効率の良い時間の投資です。
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具体的な取り組み方
チームビルディングを体系的に理解するために、まず「タックマンモデル」を押さえておきましょう。心理学者ブルース・タックマンが提唱したこのモデルでは、チームの発展を4つの段階で説明しています。
- 形成期(Forming):メンバーが集まったばかりで、互いを知らない段階。遠慮や様子見が多い
- 混乱期(Storming):意見の対立や摩擦が生じる段階。ここを乗り越えられるかがカギ
- 統一期(Norming):役割やルールが定まり、協力体制ができ始める段階
- 機能期(Performing):チームとして高いパフォーマンスを発揮する段階
自分のチームが今どの段階にいるかを把握し、それぞれの段階に応じたアプローチを取ることが大切です。以下に、チームビルディングの3つの柱と、すぐに実践できるワークを紹介します。
柱1:目標共有 ― チームの「北極星」を定める
チームが機能するためには、全員が同じ方向を向いている必要があります。具体的には「今期、このチームは何を達成するのか」「なぜそれが重要なのか」を全員で言語化しましょう。
実践ワーク:チーム目標ワークショップ(60分)
- 各自が「このチームで達成したいこと」を3つ付箋に書き出す(10分)
- 全員で共有し、共通点をグルーピングする(20分)
- チームとしての目標を1文にまとめる(15分)
- 目標達成のために「自分ができること」を宣言する(15分)
柱2:信頼関係 ― 安心して本音を言える場をつくる
信頼関係は一朝一夕には築けませんが、意図的な仕掛けで加速させることは可能です。ポイントは、業務以外の「人となり」を知る機会をつくることです。
実践ワーク:自己紹介プラス(30分) 通常の自己紹介に加え、以下のような問いに答える形式にします。
- 「仕事以外で最近ハマっていること」
- 「実は得意だけど仕事で使っていないスキル」
- 「チームメンバーに知っておいてほしい自分の取扱説明書」
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意外な一面を知ることで心理的な距離が縮まり、その後のコミュニケーションが格段にスムーズになります。
柱3:役割認識 ― 「誰が何を担うか」を明確にする
チーム内で「自分の役割は何か」が曖昧だと、仕事の重複や漏れが発生し、不満の原因になります。各メンバーの強みを活かした役割分担を明確にしましょう。
実践ワーク:ストレングス共有会(45分)
- 各自が「自分の強みだと思うこと」を3つ書き出す(10分)
- 他のメンバーから見た「その人の強み」をフィードバックする(20分)
- 強みに基づいてチーム内の役割を話し合い、合意する(15分)
自己認識と他者からの評価のギャップが見えることで、新たな強みの発見や役割の最適化につながります。
よくある質問
Q. リモートワークでもチームビルディングはできますか?
A. もちろん可能です。オンラインでも「自己紹介プラス」や「チーム目標ワークショップ」は実施できます。ビデオ会議ツールのブレイクアウトルーム機能を活用すれば、少人数での対話も可能です。リモート環境では「雑談」が減りがちなので、ミーティング冒頭の5分間をチェックイン(近況共有)に充てるだけでも、チームの一体感は大きく変わります。
Q. チームビルディングはリーダーだけの責任ですか?
A. リーダーが起点となることは多いですが、チームビルディングは全員の参加と協力で成り立ちます。リーダーの役割は「安全な場をつくること」と「最初の一歩を踏み出すこと」です。メンバーにも「自分ごと」として関わってもらえるよう、ワークの企画や進行を持ち回りにするのも効果的です。
Q. 飲み会やイベントだけでチームビルディングになりますか?
A. 飲み会やイベントはきっかけとしては有効ですが、それだけでは不十分です。日常の業務の中での関わり方――たとえば会議での発言の仕方、フィードバックの伝え方、困ったときの助け合い――が、チームの質を決めます。非日常のイベントと日常の仕組みの両輪で取り組むことが大切です。
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まとめ
- チームビルディングとは、信頼関係に基づく協力体制をつくるプロセスのこと
- タックマンモデル(形成期→混乱期→統一期→機能期)でチームの現在地を把握する
- 目標共有・信頼関係・役割認識の3つの柱がチームの土台となる
- 短時間のワークからすぐに始められ、リモート環境でも実践可能
O2 CONNECTIVEでは、チームメンバーの思考特性の可視化をAIがサポート。お互いの考え方のクセを理解し合うことで、信頼関係の構築と最適な役割分担を促進します。
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