2026年2月13日by O2CONNECTIVE編集部6分で読めます

退職理由の本音とは?建前の裏にある本当の理由

退職時に語られる建前の理由と、その裏にある本音の違いを徹底解説。人間関係、評価への不満、成長機会の欠如など本当の退職理由TOP3と、社員の本音を引き出すための具体的な方法を紹介します。

退職理由の本音とは?建前の裏にある本当の理由

退職の申し出を受けたとき、「家庭の事情で」「キャリアアップのために」と伝えられ、そのまま受け入れてしまっていませんか。実は、退職時に本当の理由を正直に伝える社員はごくわずかです。建前の裏にある本音を理解しなければ、同じ理由で次の社員も辞めていきます。この記事では、退職理由の「建前」と「本音」のギャップを明らかにし、社員の本音を引き出す方法を解説します。

退職理由の本音とは

退職理由の本音とは、退職を決意した真の動機や不満のことです。多くの社員は円満退職を望むため、上司や会社への配慮から当たり障りのない理由を伝える傾向があります。エン・ジャパンの調査によると、退職時に本当の理由を会社に伝えた人はわずか約47%。つまり半数以上の社員が、本音を語らずに去っていくのです。

なぜ重要なのか

退職理由の本音を把握できなければ、組織の本質的な課題は見えてきません。「一身上の都合」で片づけてしまうと、職場に根深い問題があっても改善の手が打てず、同じパターンの離職が繰り返されます。

リクルートの調査では、退職理由の建前TOP3は「仕事内容への不満」「体調の問題」「結婚・家庭の事情」ですが、本音TOP3は「上司・同僚との人間関係」「評価・待遇への不満」「成長・キャリアの機会不足」であることが明らかになっています。

特に中小企業では、少人数のチームで働くため、人間関係の問題がダイレクトに仕事のストレスにつながります。また、大企業に比べて異動による環境変化が難しいため、一度こじれた関係から逃れる手段が「退職」しかなくなるケースも多いのです。

本音の退職理由を組織改善に活かせるかどうかが、離職率の改善における分水嶺となります。

具体的な取り組み方

1. 建前と本音のギャップを知る

まずは、退職理由には「表と裏がある」という前提に立つことが重要です。代表的な建前と本音の対応関係を把握しておきましょう。

  • 建前:「やりたい仕事が見つかった」→ 本音:「今の仕事にやりがいを感じない」
  • 建前:「体調を崩した」→ 本音:「過度なストレスや長時間労働に耐えられない」
  • 建前:「家庭の事情」→ 本音:「職場の人間関係が辛い」
  • 建前:「スキルアップしたい」→ 本音:「この会社では成長できないと感じた」

こうしたパターンを理解したうえで、退職者の言葉の裏にある真意を汲み取る姿勢が大切です。

2. 退職面談(イグジットインタビュー)を第三者が実施する

退職理由の本音を引き出すうえで最も効果的な方法は、直属の上司ではなく人事部門や外部の第三者が退職面談を行うことです。面談では「評価する場ではない」ことを明確に伝え、率直なフィードバックをお願いしましょう。質問例としては以下が有効です。

  • 「入社当初と比べて、期待と違ったことはありますか?」
  • 「上司やチームとの関係で困ったことはありましたか?」
  • 「もし改善できるとしたら、何を変えてほしいですか?」

3. 在職中に「本音を言える場」をつくる

退職が決まってから本音を聞くのでは遅い場合があります。日常的に本音を言いやすい仕組みを整えましょう。具体的には、匿名のパルスサーベイ(短い定期アンケート)、匿名の意見箱、信頼できる第三者による定期面談などがあります。心理的安全性の高い環境では、社員が不満を抱え込まずに早期に相談してくれるため、問題が深刻化する前に対処できます。

4. 退職理由データを蓄積・分析する

個々の退職理由を記録して終わりにせず、データとして蓄積・分析する仕組みが重要です。「部署Aでは人間関係が原因の退職が続いている」「入社2年目に評価への不満で辞めるパターンが多い」といった傾向が見えてくれば、的を絞った対策を打てます。半年に1回は退職データの傾向分析レポートを作成し、経営層にも共有しましょう。

5. マネジメント層のコミュニケーションスキルを強化する

退職理由の本音のうち最も多い「人間関係の問題」は、管理職のマネジメントスキルに起因するケースが少なくありません。傾聴力、フィードバックの技術、コーチング的な関わり方など、マネジメント層のコミュニケーション研修を定期的に実施しましょう。「部下が辞める上司」には共通パターンがあり、研修によって改善できるケースも多いです。

よくある質問

Q. 退職面談で本音を話してくれない場合はどうすればよいですか?

A. 無理に聞き出そうとせず、「後日アンケート形式で答えていただけませんか」と書面やオンラインフォームでの回答を提案するのが効果的です。対面よりも匿名性が高い方法のほうが、率直な回答が得やすくなります。

Q. 退職面談の結果をどこまで社内共有すべきですか?

A. 個人が特定されない形で傾向データとして共有するのが適切です。「Aさんがこう言っていた」と個人名を出すのではなく、「過去1年間の退職理由で最も多かったのは○○だった」という形で組織課題として扱いましょう。

Q. 建前の退職理由でも引き止めるべきですか?

A. 建前の理由に対して表面的な引き止め(給与アップなど)を行っても、本音の問題が解決されなければ効果は一時的です。まずは本音を理解する努力をし、組織の構造的な課題に対処することが長期的な解決につながります。

まとめ

  • 退職時に本当の理由を伝える社員は約半数にとどまり、建前と本音にはギャップがある
  • 本音の退職理由TOP3は「人間関係」「評価・待遇」「成長機会」であり、会社側が改善可能な要因が多い
  • 退職面談は直属の上司ではなく第三者が行うことで、本音を引き出しやすくなる
  • 在職中に本音を言える仕組みをつくることが、退職前の早期対処につながる

O2CONNECTIVEでは、従業員の本音の把握と組織課題の可視化をAIがサポート。匿名サーベイの分析と思考特性データの掛け合わせにより、退職リスクの高い社員への個別アプローチを提案します。


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