社員が増えると「伝わらない」が増える理由
10人のチームでは問題なく回っていたのに、30人、50人と増えるにつれて「言ったのに伝わらない」が増える。原因は人数ではなく、「なるべく早く」を今日中と取る人と今週中と取る人が混在する思考特性の多様化にある。人を増やすほど複雑になる構造の正体とは。
特集シリーズ

「ちゃんと説明したはずなのに、伝わっていなかった」
「伝える」と「伝わる」は違う
まず理解しておきたいのは、「伝える」と「伝わる」はまったく別のものだということです。
伝える側は、自分の頭の中にある情報を言葉にします。しかし、受け取る側は、その言葉を自分なりに解釈して理解します。この「解釈」の部分に、ズレが生じる余地があるのです。
例えば「なるべく早く」という言葉。
- Aさんは「今日中に」と解釈する
- Bさんは「今週中に」と解釈する
- Cさんは「優先度が上がったら」と解釈する
同じ言葉でも、受け取り方は人それぞれ。これが組織のコミュニケーションを複雑にしている原因のひとつです。
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思考特性の違いが「ズレ」を生む
人には、それぞれ固有の「思考特性」があります。
- 直感で判断する人 vs 論理で判断する人
- 全体像から入る人 vs 詳細から入る人
- 感情を重視する人 vs 事実を重視する人
こうした違いは、どちらが正しいというものではありません。しかし、自分と異なる思考特性を持つ相手に対して、自分のやり方で伝えようとすると、「伝わらない」が発生します。
具体例:プロジェクトの説明
全体像から入る人が説明する場合: 「今回のプロジェクトは、顧客満足度を上げることが目的です。そのために、3つの施策を実行します」
詳細から入る人が聞くと: 「で、具体的に何をすればいいの?」と感じる
逆もまた然りです。詳細から説明を始めると、全体像から入る人は「結局、何がしたいの?」と感じてしまいます。
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組織が大きくなると「思考特性の多様性」も増える
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10人のチームであれば、メンバー一人ひとりの特性を把握することは、それほど難しくありません。日々の会話の中で、「この人にはこう伝えればいい」という感覚が自然と身につきます。
しかし、50人、100人となると話は別です。
- すべてのメンバーと直接会話する機会が減る
- 中間管理職を介したコミュニケーションが増える
- 情報が伝言ゲーム化する
結果として、「伝えたつもり」が「伝わっていない」につながりやすくなります。
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解決の糸口は「相手を知ること」
では、どうすればいいのでしょうか。
答えはシンプルです。相手の思考特性を知り、それに合わせたコミュニケーションを取ること。
しかし、これを100人規模の組織で実践するのは、人の力だけでは限界があります。一人ひとりの特性を把握し、最適な伝え方を判断するには、膨大な時間と労力が必要だからです。
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テクノロジーの力を借りる
近年、AIを活用して組織のコミュニケーションを支援するサービスが登場しています。
たとえば、メンバーの思考特性を診断・可視化し、相手に合わせた伝え方を具体的にアドバイスしてくれるツールです。「この人には結論から伝える」「この人には背景や理由を丁寧に説明する」といったガイドがあるだけで、コミュニケーションの精度は格段に上がります。
特に中間管理職にとっては、部下一人ひとりの特性に合わせた伝え方を知ることで、1on1の質が向上し、チーム全体の認識のズレを防ぐことにもつながります。
組織の成長は喜ばしいことです。しかし、それに伴うコミュニケーションの課題を放置していると、いつか大きな問題につながります。
「伝わらない」が増えてきたと感じたら、それは組織が次のステージに進むサインかもしれません。
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その課題と向き合い、解決策を探る。その第一歩として、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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